Iさんがスキーに行った時、ポテトチップスの復路がパンパンになっていました。家に持ち帰ったら元通りになりました。スキー場で買ったのはどうなるかと思ったのですが途中で食べてしまいました。
               
「女子中学生の小さな大発見」 清邦彦編著 新潮文庫

 表紙が可愛かったのだ。「Oさんは万歩計をつけて寝てみました。朝までに12歩、歩いていました」「Hさんは168gのスジコの中にイクラの粒がいくつ入っているか数えました。1505個ありました」――こんな文字と、下手なんだけど味のあるイラスト。くらり、という感じでした、ひさびさに。
 理科の先生が、理科はめんどうくさいから嫌い、という生徒たちに、自分で考える力を養ってもらおう(かっこよくいえば)、理科を楽しんでもらおう(こっちが本音であり事実)としてはじめた試みが、一冊の本にまとまったもの。生徒は自分勝手に「小さな大発見」をしてきている。先生のコメントは「危険だからあぶないよ」っていうとき以外は一切なし。だからときどき、おなじクラスでも違うこといっている人たちがいる。つまり……塩水に卵が浮くかどうか、なんていう実験がそうだ。Mさんは全部沈んでしまうのだが、Sさんは成功。Tさんは砂糖水では浮かないことを発見したのに、Kさんは砂糖水で浮くことを発見。さてさて、ほんとうはどっち? 知りたければ、自分で実験してみるしかない。
 いつのまにか、理科室でするものだけが実験になってしまって、これとこれをこうするとどうなるの? とか、あれとこれをあわせてみたら? なんてこと、やらなくなってしまっていたと思う。さて、この本によればめだかはオレンジの紙よりも青の紙を好むとのこと。やってみようかな。



作品リストへ